炭水化物・たんぱく質・脂質の比率を決める
同じ1,500kcalでも中身によって結果は変わります
体重の変化だけを見れば、1日の総カロリーが最も大きな変数です。ただ同じカロリーを何で満たすかによって、満腹感、筋肉の維持、その食事を続けられるかどうかが変わります。この3つをまとめて三大栄養素と呼びます。
まず1gあたりのカロリーから
| 栄養素 | 1gあたり | 主な役割 |
|---|---|---|
| 炭水化物 | 4kcal | 体と脳の主な燃料 |
| たんぱく質 | 4kcal | 筋肉・皮膚・酵素など体の材料 |
| 脂質 | 9kcal | ホルモンの材料、脂溶性ビタミンの吸収 |
脂質は1gあたり9kcalと、残り2つの2倍以上です。料理にかけた油大さじ1杯(約13g)だけで約120kcalが加わるのはこのためです。脂質を避けるべきという意味ではありません。ただし同じかさでもカロリーがはるかに大きいことは知っておく必要があります。
目標別の推奨比率
絶対的な正解はありませんが、一般に次の範囲が無難な出発点として使われます。
| 目標 | 炭水化物 | たんぱく質 | 脂質 |
|---|---|---|---|
| 一般的なバランス食 | 50〜60% | 15〜20% | 20〜30% |
| 減量 | 40〜50% | 25〜30% | 20〜30% |
| 筋肉量の増加 | 45〜55% | 25〜30% | 20〜25% |
減量時にたんぱく質の比率を上げる理由は2つです。1つは赤字の状態で筋肉が減るのを抑えられること。もう1つは、たんぱく質は消化に使われるエネルギーが比較的大きく、満腹感が長く続くことです。
たんぱく質は比率より体重基準が使いやすい
パーセントで計算すると分かりにくくなります。たんぱく質は体重1kgあたり何gで決めるほうが実用的です。
- 活動量の少ない成人: 体重1kgあたり0.8〜1.0g
- ダイエット中: 体重1kgあたり1.2〜1.6g
- 筋トレを併用: 体重1kgあたり1.6〜2.0g
体重60kgの人がダイエット中なら1日72〜96gが目標になります。カロリーに換算すると288〜384kcal、1日1,500kcalの食事で約19〜26%にあたります。
たんぱく質72gはどのくらいか
このサイトの公式データで計算すると感覚がつかめます。
- サムギョプサル100g — たんぱく質 約22.6g
- テジプルコギ1人前(200g) — 約24.4g
- サムゲタン1杯(700g) — 約75g
- 白米ごはん1杯(210g) — 約7.1g
ごはんとおかずだけで1日70gを満たすのは思ったより大変です。毎食たんぱく質のおかずを1つ意識して入れるほうが確実です。
炭水化物は必ず減らすべきか
炭水化物を極端に減らすと、最初は体重が急に落ちたように見えます。ただしその相当部分はグリコーゲンとともに蓄えられた水分です。炭水化物1gは体内で約3gの水を一緒に抱えるため、炭水化物を減らすとまず水分が抜けます。体脂肪がその分減ったわけではありません。
また炭水化物は運動強度を保つための燃料です。減らしすぎると運動のパフォーマンスが落ち、日常でも無気力になり、結局その食事を長く続けられなくなります。
減らすなら総量より種類を先に見るほうがよいでしょう。白米を玄米に、飲み物を水に変えるだけで、同じカロリーでも食物繊維と満腹感が増えます。
脂質を減らしすぎると起きること
脂質はホルモンを作る材料であり、ビタミンA・D・E・Kは脂質がないと吸収されません。総カロリーの20%を下回る状態が長く続くと、ホルモンバランスと栄養の吸収に問題が生じることがあります。
減らすべきは脂質そのものではなく、揚げ物や加工食品に含まれる脂質です。ナッツ、青魚、オリーブオイルといった形で満たせば、同じ脂質でも食事の質が変わります。
比率にこだわらなくてよい理由
比率を1%単位で合わせることは、ほとんどの人には必要ありません。優先順位は明確です。
- 1日の総カロリーを目標の範囲に合わせる
- たんぱく質を体重1kgあたり1.2g以上確保する
- 残りは自分が続けやすい形で満たす
1と2を守るだけで、たいていの目標は達成できます。3を完璧にしようとして食事管理そのものを諦めるほうが、はるかに大きな損失です。
カロリー計算機で料理を検索すると、カロリーと一緒に炭水化物・たんぱく質・脂質が表示されます。記録しながら、たんぱく質が不足していないか確認してみてください。
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的助言に代わるものではありません。腎疾患などでたんぱく質摂取を調整する必要がある場合は、必ず専門家にご相談ください。